Case Study <1> 〜亡くなった子供の想い
Eさんがいらっしゃいました。
Eさんは玄関に入られるなり、ポロポロと涙を流されました………。
本当に辛いのだということが、波動からも伝わってきました。
お部屋にお通しして、少し落ち着かれてからお話をうかがいました。
「おつらいのですね」と、まずお声をかけさせていただきました。
「はい。昨年、子供を亡くしました………。
あの子は今、苦しがったり寂しがったりしていないでしょうか」
Eさんは事故で子供さんを亡くされたようです。
先ほどから寄り添うように、三歳くらいの女の子がEさんの隣にいます。
「お嬢さんは先ほどからそこに来ていますよ」
Eさんには見えないであろうお子供さんを一生懸命さすり、抱き締めようとしています。
まず「今辛くない?」とその子に聞いてみると
「どこも痛くない、お母さんと一緒にいられるから寂しくない」
と言う声がかえってきました。
Eさんにそれをお伝えすると
「あーよかったそれだけでも安心しました」
とてもうれしそうに言いました。
それからしばらくすると、子供さんはお部屋の中の色々なものを興味津々、見てまわりはじめました。
「今、お母さんから離れ、部屋の中を色々見てますよ」と伝えると。
「そうなんです、あの子はものすごく好奇心の強い子で何にでも興味がある子でした」
そしてお母さんさんからお子さんのお名前を聞き「Aちゃん」と呼ぶと、Aちゃんはこちらにもどってきました。
そして「仲良くしなきゃダメ」Aちゃんが言いました。
それを伝えると事故の原因はAちゃんのお友達のご家庭で起きました。
今、お母さんはAちゃんを亡くした辛さを相手を怨む気持ちでまぎらわし、そのため相手を裁判にかけ、今訴訟をおこしているとのことでした。
Aちゃんは言います。
「〇〇ちゃんのせいじゃないよ」
「だから仲良くしなきゃダメ」と
お母さんから優しさが消え、裁判にも必死になり過ぎることで、ご夫妻の関係までもうまくいかなくなりました。
Aちゃんは「お父さんともっとお話して」と言います。
Aちゃんは自分が死んでしまったことで、お父さんとお母さんが不仲になっていくことの方がずっと辛かったようです。
Eさんは泣きながら
「この子のおかげで目がさめました。今私がしていること、この子はきっとそれを望んでいないことも……」
そして最後にAちゃんは
「兄弟がほしい」と言い、恥ずかしそうに笑っていました。
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